興徳寺の情報交流

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興徳寺の情報交流-紙上法話

第100号(復刊第25号)平成25年春お盆

我身命を愛せず但だ無上道を惜しむ
(われしんみょうをあいせず ただむじょうどうをおしむ)

 妙法蓮華経の第十三番目の勧持品(かんじほん)の一説です。
無上道(むじょうどう)とは、お釈迦様が魂をこめられた最上の教えのことであり、それを実践していくことです。
そして、それを実践し、弘めていくためであるならば、自分の身命(しんみょう)も惜しまないということです。
たったひとつしか無い命であるから何が何でも命懸け、ということではなしに、無上道を惜しむが故に身命を惜しまないということが大切です。

 日蓮聖人は「いのちと申すものは一切の財(たから)の中に第一の財なり」(事理供養御書)「命と申すものは一身第一の珍宝(ちんぼう)なり」(可延定業鈔)と命の尊さを説かれています。
尊い命であるがゆえにつまらない事に命を捨ててしまったり、その一生を費やしてしまったりしてはいけないのです。
この勧持品には法華経を弘めるものは、様々な災難にあうことが説かれています。
日蓮聖人も法華経を弘めるため、大難四ケ度(だいなんしかど)、小難数知(しょうなんかずし)れずといわれる程法難にあわれましたが、むやみに命を捨てようとはせず、どんな災難にも耐えて、その一生を法華経弘通に捧げられました。
身命を愛さずというのは簡単に命を捨てることではなく、私利私欲にとらわれずに命の尊さを知り、その命を最大限有効に使うことです。

 「第49号(平成3年お盆)より」