興徳寺の情報交流

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興徳寺の情報交流-紙上法話

第101号(復刊第26号)平成25年秋彼岸

私 ありがとう

ありがとう     谷川 俊太郎

空 ありがとう
今日も私の上にいてくれて
曇っていても分かるよ
宇宙へと青くひろがっているのが

花 ありがとう
今日も咲いていてくれて
明日は散ってしまうかもしれない
でも匂いも色ももう私の一部

お母さん ありがとう
私を生んでくれて
口に出すのはてれくさいから
一度っきりしか言わないけれど

でも誰だろう 何だろう
私に私をくれたのは?

限りない世界に向かって私は呟(つぶや)く
私 ありがとう

谷川 俊太郎(たにかわ しゅんたろう)
1931年、哲学者で法政大学総長の谷川徹三を父として、東京都杉並区に生まれ育つ、現在81才。詩人、翻訳家、絵本作家、脚本家。出版した詩集・詩選集は80冊以上におよぶ。

 

 私たちは、毎日の生活の中で自分が置かれている環境だとか家族やご近所の人たち、仲間や友人など、周りの人たちのことを、つい当たり前に思ってしまいます。でもその存在のおかげで私たちは生きています。
空があって、そこに花が咲き、お母さんが自分を生んでくれた・・・そのあたり前のことすべてに感謝しましょう。

 お題目、『南無妙法蓮華経』は「仏さまの教えをよく理解し、実践してゆきます」という、誓いの言葉ですが、「仏さまとご縁をいただけまして、ありがとうございます」という感謝の言葉でもあります。

妙法蓮華経如来寿量品第十六より
如来の演(の)ぶるところの経典は皆衆生を度脱(どだつ)せんが為なり。
或いは己身(こしん)を説き、或いは他身(たしん)を説き、或いは己身を示し、或いは他身をしまし、或いは己事(こじ)を示し、或いは他事(たじ)を示す。
諸々の言説するところは、皆実にして虚しからず。

→(大意)
法華経はすべての人に仏のいのち(仏性)があると教えてくれています。
そのことを悟るためには自分自身のことや他人自身のことをよく学ばねばなりません。そのことは自分や他人の姿や行為を通して教えられることもあります。
あるいはさまざまなことがらを通して教えられることもあります。
ですから周りの人の姿・一切の現象はすべて自分を進歩向上させてくれるよき教材とし受け止め、努力することが大切なのです。

 私たちの周りでおきるさまざまな現象は、必要として仏さまが与えてくれていること、偶然もなければ無駄もありません。
だから、すべてに感謝! なのです。
更に肝心なことは自分自身に、感謝すること。自分のことを大切にできる人こそが、周りのすべてを愛することができる人なのですから・・・
まずは、自分を好きになること、
私 ありがとう