興徳寺の情報交流

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興徳寺の情報交流-紙上法話

第81号(復刊第6号)平成20秋お彼岸

そのうち  そのうち   べんかいしながら 日がくれる

具体的に

ともかく 具体的に 動いてごらん 具体的に 動けば 具体的な 答えがでる から かんがえて ばかりいると 日がくれちゃうよ
みつを

 

 相田みつをさんの詩です。

 相田さんは、栃木県足利市出身の詩人で書家。17年前に亡くなられましたが、分かりやすく感動的な言葉と独特の書体で今なお、強い人気を保っています。

 さて『興徳寺便り78号』で、「ありがとう」や「ゴメン」という気持ちは、言葉あるいは形にして相手にきっちり伝えようと述べました。
簡単なことのようですが、メンドクサイとか、いちいち口に出さずとも分かってくれているはずだ、などと勝手な理屈をつけてついおろそかにしがちです。

 同じように、何かをしたいと思った時は、あまりあれこれ考えず、まずは具体的に動いてみましょう。
時にはそれが思いもかけぬ悪い結果を招くこともあるかもしれません。それでも、それはそのときに又考えて新たな行動をとればいいことで、先のことなど本当は 誰にも解らないのです。
ただ、行動を起こすときにひとつだけ確認したいことは、「自分が今から起こそうとしているこの行為は、仏さまの目から見て正しいか?」という判断基準です。

 日蓮聖人は『随自意御書』というお手紙の中で

 ――露つもりて河となる。河つもりて大海となる。塵つもりて山となる。山かさなりて須弥山となれり。小事つもりて大事となる―― 

と、示しておられます。

あの大きな河も、もとは一滴の水の集まりです。一つまみの土も積り積もれば、大きな山になります。
小さな行為も、続けていけば 大きなことにつながってゆきます。

肝心なことはまずは最初の一歩を踏み出すこと、です。
当たり前のことですが、私たちの命には限りがあります。
そして困ったことに、この命がいつまで続くのか、分からない。来年あるいは来月生きているという保証はどこにも無いのです。

そのうちお金がたまったら・・・、そのうち子供から手が放れたら・・・、そのうち仕事が落ち着いたら・・・、そのうち時間のゆとりができたら・・・ 

言ってるうちに 日が暮れてしまいますね。


【写真提供 高瀬幹雄 】