興徳寺の情報交流

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興徳寺の情報交流-紙上法話

第86号(復刊第11号)平成21暮れ

あなたしか歩けない人生を あなたのまま進めばいい

 こつこつ

無理にがんばらなくていい
無理になにかにならなくていい
あなたらしく頑張ればいい
強がらず泣きたい時に泣き
心のまま笑いたいときに笑い
こつこつ頑張ればいい
あなたしか歩けない人生を
あなたのまま進めばいい

 きむ 「あなたとの時間を愛と呼べるように」より引用

 

 きむ(本名 木村行伸)さんは、今年29歳、京都を拠点に活動されている詩人です。

 私たちは、「がんばる」という言葉をよく使います。また他人を励ますつもりで、「がんばって!」と、声をかけます。
でも、本当に悲しいときに、この言葉はとても残酷です。
泣くしかないときは、泣けばよい。泣くだけ泣いて、そこからまた始めましょう。
自分の心にスナオに、泣きたいときは泣き、笑いたいときは大きな声で笑えるそんな生き方が、いいですね。

 人もすべての生き物も、それぞれがそれぞれの使命をもって、この世に生まれてきます。
例え双子の兄弟といえども、魂が違うので、「がんばる」ことのレベルも内容も違って当然なのです。
その与えられた使命を果たすべく、こつこつと弛まず努力すること。それが、今生きていることの意味だともいえます。

日蓮聖人は、松野殿御返事というお手紙の中で

―――魚の子は多けれども魚となるは少なく、菴羅樹の花は多くさけども菓になるは少なし。
人も又此のごとし。菩提心を発す人は多けれども退せずして実の道に入る者は少なし。
すべて凡夫の菩提心は多く悪縁にたぼらかされ、事にふれて移りやすき物なり――

と示しておられます。
(魚の卵からかえる稚魚の数は多いけれど、成魚となるものは少ない。果物の木に花が咲いても、すべてが果実にならないように。人間もまた同じで、仏の教えを求める人は多いけれど本当の仏の道に入れる人は少ない。凡人の心はナマケ心や誘惑に負けて、変わりやすいものなので・・・)

 私が尊敬する、(株)イエローハットの創始者、鍵山秀三郎先生に『大きな努力で小さな成果』という言葉があります。
「逆ではないですか?」とよく聞かれるそうですが、ひたむきに努力を重ね、その結果得られる小さな成果、それこそが本当の価値。

だから周りと比べず・・・
あなたしか歩けない人生を、 あなたのまま進めばいいのです。


【写真提供 高瀬幹雄 】