山寺の
和尚さん日記

本棚屋さん

最近、ほのぼのと感動した 会社を紹介します。




ひとつは JAL,
ムカシから へそ曲がりで 反抗的で トップというのは好きでない、 
アンチ巨人で アンチ大鵬(若い方には 何のコッチャ わかりませんネ)でしたが、飛行機だけは JALが好き、
理由は 単純で スチュワーデス(この言葉も死語ですか?)が とにかくカッコよかった・・・
この間 北海道に行った時、 コックピットからのアナウンス、 機長からです。
「ただ今 当機は ○○上空を 高度○○フィート、速度○○ノットで 巡航しております。 札幌の天気は曇り、気温は○○℃・・・ 」という いつも通りの お決まりパターン、   ところが その後、「本日は 数ある航空会社の中から 日本航空を選んでいただきまして、まことにありがとうございます。 ・・・皆様方には ご迷惑やら ご心配をおかけしましたこと、深くお詫び申し上げます。 ・・・これからも 安全運行と サービスの向上に 全社一丸となって努力して参ります。 今後ともに 日本航空を お引き立ていただきますよう、全社員を代表いたしまして お願い申し上げます」 
私にとって 憧れ中の憧れ、 JALのキャプテンが ナントモ 謙虚な言葉、 思わずジ~ン、
親方日の丸、殿様商売のJALでしたが、「この会社は 立ち直った!」 と思ったのでした。 
さすが 稲盛和夫さん、です。
東電も 是非 見習って欲しい。

もうひとつの会社は 福岡県大川市の「本棚屋」さん。 
大川市は 家具の町として有名ですが、 このお店は 興徳寺の居間のスペースに 本棚を置きたくて あちこち探しているうち ネット上で 見つけました。
無垢材で 高さと幅は1cm刻み、奥行きが5cm刻みで注文できます。 (因みに 私の注文は高さ85cm、幅81cmx2個)
2週間ほど待って、 届いた商品は 締め付け方式の金具が 画期的で 組み立ても とても簡単、 肌触りもやさしく 何よりも、しっかりしていて とても気に入りました。

泣かされたのは 商品に同封されていた 店長からの手紙、
3年前、主要納品先が倒産し そのあおりを受けて 倒産寸前まで 追い込まれたこと、 毎日、取引先に出向いて 頭を下げては 支払の先延ばしをお願いするも 怒鳴られ 冷たい言葉を浴びせられたこと、 
そんなときに ある方と 運命的な出会い、 『 頭ば上げんね、 うちも協力するけん、会社続けやんよ 』 と・・ 
「あの瞬間の喜びを、私は今でも 忘れません・・・ 」と綴られています。
その彼からの提案は 「本棚専門店」、 正直 拍子抜けした、 本棚なんて ホームセンターに行けば 数千円で買えるような時代に?  ところが 彼は 『その辺りで売っている 柔(やわ)な本棚を作りたいんじゃない、 無垢材で お客さんの希望するジャストサイズで しかも 誰でも手の届く価格で』 と、  しかもそれをインターネットで 売る・・・
実際に 始めたものの 1本の注文も入らず 試行錯誤を繰り返して 数十日後、初めての注文が入ったときは 嬉しくて 二人で 飲み明かしたこと・・ 
そして 4年目を 迎えた今、 何とか家族を養っていけるようになった・・・と 感謝の言葉とともに 締めくくられていました。

ブラジル時代、いつ倒産してもおかしくないような会社を経営していた私に、
この店長さんの 苦しみや 喜びは まるで我がことのよう・・・
いつまでも この気持ちを忘れずに 精進していって欲しいと 思います。 



因みに 今回の 私の本棚の価格は 塗装費6000円と 送料2000円を含め 2つで46,800円、 とても満足しています。 
本棚屋 http://www.hondanaya.com 



梅雨の曇り空が続いていて 富士山が 顔を見せてくれません。 これは 北海道にて・・