昨日より お盆の棚経を開始いたしました。
棚経=お盆に僧侶が檀家を回って精霊に経を誦し、回向すること。 棚経についての語義的いわれは、徳川幕府の宗教政策の一つである寺請制度のなかから起こったとされる。当時幕府は、庶民の土地の移動をおさえ、キリスト教の流入を防ぐために寺請制度・檀家制度をもうけ、檀家の家々にキリスト教信者がいるか否かを調べさせるために僧侶が起用された。以来、盆経に僧侶が棚をみわたすところから、棚経とよばれるようになった。 <日蓮宗事典より>
要するに、お盆のお経回り・檀家さん回り、のことです。 1軒・1軒 すべての檀家さんのお家を伺って、仏壇でお経をあげさせていただきます。
この時期は 毎朝7時にお寺を出て、夕方6時頃に帰るという 何となく、サラリーマンの生活のようであります。 春・秋のお彼岸と お盆と暮れ、計年4回ですが、お彼岸からお盆までは約5ケ月と開くので、久しぶりに伺ったお宅で つたい歩きだった赤ちゃんが、トコトコ歩いていたりするのを見るのはとっても嬉しい。 お年寄り留守番している家が ほとんどですが、皆 暖かく迎えてくれて お経の後 お茶をいただきながら 四方山話に花を咲かせるのも 楽しい時間です。
今日は 裏の山をひとつ越えた所の集落、「稲子地区」からスタートしましたが、もっぱらの話題は 猿の被害でした。 畑のトマト、かぼちゃ、スイカ、きゅうり、なす、しいたけまでが 場所によっては全滅状態です。 ネットをかけても、効果はなく、一人暮らしのお年寄りは 恐怖を感じるといいます。 玄関から堂々と進入し、仏壇に供えてある 果物等の供物が持っていかれるので、昼間から鍵をかけてある家もあります。 いのしし、鹿、たぬき、白鼻心(ハクビシン)そして猿と 野生動物による被害は増大する一方ですが 少なくとも 私が子供のころ それらの動物が ここの山に生息するなど聞いた事もありませんでした。
野生動物に餌付けなどするべきではない。 時、すでに遅し、の感もありますが、何とか動物と人間の棲み分けができるような かつての環境に少しでも 戻してやることが肝要だと思います。
こんな格好で回っています。