山寺の
和尚さん日記

東北の空

行ってきました。 
                      
実は 15日夜、檀家さんの訃報を受け、予定を切り上げ16日の昼過ぎに 帰宅、
すぐに 坊さんモード(?) に 切り替えて、昨日が通夜、
今日は 前から予定されていた 法事 と葬儀を執り行い、
すべてが終わったのは 夕方の5時過ぎでした。 
お寺は 時々こういうことが起こります。
それでも 支援物資も届け、1日だけでしたが 作業もできたこと、幸いでした。                 
                                  今回運んだ 5000枚の 土のう袋です。
2ケ月ぶりの東北でしたが 静岡の ジメジメ・ムシムシとした空気と どんよりした空とは うって変わって カラリと晴れ渡り 吹く風は さわやかで まるで別世界。  



             東松島ボランティアセンターの前から
へどろにつかった 田んぼにも雑草が生えて 若草色に変わっていました。 
市街地では ガレキも大分片付いて 復旧作業もそれなりに進んでいるようにも見えます。
でも 海岸線は まったく手付かずの状態、 何も変わっていませんでした・・・







いつもの 避難所は 半数以上の方が 仮設住宅に移られて ガラ~ンとしていました。

7月をメドに ここも閉鎖されるそう。 自衛隊による炊き出しも もうありません。
救われたのは お友達になった家族の顔が とっても明るくなっていたこと。

「明るくなったね」 って聞いたら しばらく間をおいて・・・
「あの頃は 夢と現実の区別もつかず ただその日その日を過ごす事で 精一杯だったけど それに比べれば余裕はできたかな、 でも はっきりとした現実を知るということは 不安要素もそれだけ見えてくるってことで・・・、 ウ~ン・・・」 
勤めていた会社は津波で流され 従業員全員が解雇、 この避難所を出て 失業保険が切れる前に 何とか仕事が見つかりますように、 というのが 彼女の願いです。



東北で 考えた事、 また次回に。
明日は 『興徳寺を美しくする日』 です。  
雨が降りませんように・・・