梅雨の合間に 裏山に入ります。
竹の子のシーズンは 終わりましたが
細い竹が ヒョロヒョロと生えてきて
放っておくと もちろん竹になってしまいます。
そうなると整理するのが 大変なので
今のうちに コマメに 伐ります。
このときに 役に立つのが “ファッコン”
ブラジルの山刀です。
鋼鉄製で 刃渡りが30~50cm、
日本では銃砲刀類の取り締まりで 許可にならないでしょうが
ブラジルではどこの雑貨屋でも売っている
田舎の必需品。
これが すこぶる 使い易い、
竹であろうが 柔らかな草であろうが
何でもスパスパと切れます。
私の 恩師 長澤亮太先生は 「刀道」の師範でした。
「刀道」とは 日本刀の真剣を使って 実際に巻藁などを斬る武道ですが、 かつて ブラジルを訪問された時、 演武で 四方に立てた竹を斬って見せてくれました。
ヤンヤの喝采の中、へそ曲がりの私は つい余分なことを言ってしまいます。
「これくらいのこと、ブラジルなら サトウキビ畑で働いている女の子が ファッコンで 片手で 斬ると思いますヨ」 つい口をすべらせて 「シマッタ!」 と思ったのですが、さすがは 師、
「フ~ム、ファッコンか~、 そうだ、 ブラジルで 『ファッコン道』 を立ち上げよう!」・・・
ナント、 『ファッコン道』なるものの型を 作り上げてしまったのです。
ブラジル2世の 若いお弟子さんたちが 繰り広げる『ファッコン道 お披露目演武』を 私は 神妙な面持ちで眺めていました。
あれから 10数年、
師は 昨年 他界し
日本に戻った 不肖の弟子が
今日も 裏山で ファッコンを振う・・・
富士山が たま~に 顔を出してくれます
母との会話
富士宮市役所から 母の介護度認定のための訪問がありました。
その後の 母との会話
「なんで 富士宮市役所から 来たかというとね、 もう 芝川町は ないのヨ」
「ない? 無くなっちゃったの?」
「イヤ、 無くなっちゃったわけではなくて~ 芝川町は 富士宮市になったの」
「あぁ~ 合併したんでしょ」
「なんだ、 わかってるじゃん、 で そんなこと言いたいわけではなくて~」
と話は脱線し・・・ 母が12人兄弟であった という話になると・・・
「ムカシは 夜は暗くて テレビもないし 他に楽しみは なかったんだネ~」
などと・・・ マジメな顔して シラッとのたもうた・・・