山寺の
和尚さん日記

ギフチョウ を 知ってますか?

”ギフチョウ” という名の 蝶 をご存知ですか?
ギフチョウ は 氷河期からの生き残りといわれている蝶で 明治時代 岐阜県で発見されたため 「ギフチョウ」と命名されたそう、 早春(当地では 3月下旬~4月末)の ほんのわずかな期間のみ出現し、その姿と舞いの美しさから ”春の女神”とも呼ばれています。







近年 蝶の生息できる環境の変化に伴い 個体数が激減しましたが 興徳寺の裏山の頂 桜峠 と呼ばれるあたりに わずかながら生息しています。 とくに この辺りの蝶は 個体の大きさ、色の鮮やかさにおいて 全国一 といわれているそうです。
この蝶を保護すべく 『芝川ギフチョウ保護の会』 が結成され、 平成11年より 活動を開始いたしました。 私も日本に戻ってきた 平成16年より メンバーに入れてもらいました。
主な 活動内容は 蝶の住む環境を整備すべく 毎月1回、周辺の森林の手入れ(間伐、下草刈り、また蝶の食  草である カンアオイや 蜜を吸う花である スミレやカタクリなどの植え付け)。 春のシーズン中は 捕獲を取り締まるためのパトロールや 蝶の観察 を行います。
毎月の例会は 日曜日に行われるため 私はお寺の行事と重なって ほとんど参加できませんが 今月は行くことができました。
「桜峠」。 整備中の 森林。

間伐 を 行いました。 
針葉樹の植林は 最初 ”密植” といって 木と木の間隔を詰めて植えます。 そのことによって 木は真っ直ぐ伸び 下の方に枝がつきません。  そしてある程度 育ったところで 成長の悪い木を 間引きして 残った木を太くしてゆきます。 ところが この大事な 間伐 という作業をせずに 放置された林が 日本中に広がっています。 日中 日が入らず 草も生えていない 山です。
『ギフチョウ保護の会』では 山林の地主さんの許可を得て この 間伐作業を 行っているのです。 私は何もしておりませんが つくづくと 「えらいもんだな~」と思います。
間伐に よって 光 が 入るようになった山。



           
作業を終えて・・・ この日参加してくれたメンバー、 笑顔がとってもイイ


    前列 左が  長谷川義教(よしのり)会長、 前列右が ミキオちゃん
 
そして この写真を 撮った背後に この富士山。



この山の 斜面に 地主の許可を得て 『ギフチョウ保護の会』 で 広葉樹 や 山桜 の苗を植えました。
そのまま 下に降りてゆくと 興徳寺の裏山に つながります。
興徳寺の すぐ裏から ここまでが 広葉樹でつながり、 境内を ギフチョウ が舞う! 
それを見届けて 今回の 私の人生の the end  としたい。
ささやかで そして 広大な夢 です。 
相棒の ミキオちゃんと 「こうなったら 長生きしようぜ!」 と 言っております。
(このページ トップの 2枚の ギフチョウ の写真は ミキオちゃんから 借りました。 サスガッ!でしょ?)