ふっと思いついて　「富士山」に登ってきました。

きっかけとなったのは私が通っている「体幹トレーニング教室」のお仲間が企画した「宝永山ハイキング」に誘われたこと、

天気も良くて私が住む富士宮市～富士市、駿河湾までが見渡せて・・・　快適なハイキングでした。

（⇧後ろに見えるのが「宝永山と噴火口」）　

メンバーは私より2回りは若い女性がほとんどですが、富士山は誰も登ったことがなく「地元に住んでいるんだから　一度は・・・」との声も聞こえて来て、そんならまずは私が、と思いついた次第。

若い頃（19歳~20歳のころ）、何回か登りましたがそれこそ50年以上もムカシのこと。山岳部として学校の団体登山の下見と本番、夜中に出立して頂上でご来光を拝んでそのまま下山という、いわゆる弾丸登山で昼間登ったことはありません。

 

その日。

マイカー規制が行われていて登山口まで車で行くことはできません。時間の効率を考えればタクシーですが、ここは下見ということもあってシャトルバスを使うことにしました。　始発が6時なので30分前に着いたのですがすでに100人近くの列でした。

平日です。　恐るべし　富士山！

バス停から望む　富士山頂、何時間後にあそこに立つのかと思うと、身が引き締まる思い。

因みに右側の稜線にポコッと飛び出ている山が「宝永山（ほうえいざん）」です。

 

結局2台目のバスが出発したのは6時30分、

歩き始めは7時10分でした。

良く晴れていて、↑上は良く見えますが↓下界は雲の中、

富士山登山道（富士宮口）のスタート地点5合目は標高2380ｍです。

順調に歩を進めていったのですが8合目（3230ｍ）を過ぎる頃から酸素不足もあってかだんだんきつくなってきました。

そしてそんな時にスバラシイ方とお出会いしたのです。

福島県いわき市の佐川トメさん、何と97歳です。　息子さんを頼りに毎年登山を続けているそうです。

昨年は山中4泊で計画したところ雨に叩かれたりで大変だったので今回は6泊にしたそう。すべての山小屋に宿泊し山頂で「木花咲弥姫（このはなさくやひめ）」のパワーをいただいてくるのだそうです。　

97歳という年齢もビックリですが、富士山に登りたいというその気力がスゴイ！と思いました。

何のために？ナンテまったく意味のないこと。　

握手してもらいましたが、ちゃんと手袋を外され、そしてとても力強く握り返してくれました。

自分も97歳でこうありたいと思ったら一気に疲れも吹っ飛びました。

頂上近くになると登りもきつくなります。

やっと頂上の浅間大社に到着。登り始めて4時間10分でした。

頂上の噴火口。

一番高いところが「剣ケ峰」　富士山測候所があります。

高校時代、富士山測候所で働きたくて　「富士山頂、富士山測候所　御中」と宛名書きした手紙を送ったことがあります。飯炊きなど下働きでも何でもいいからとにかく富士山頂で働きたい、と書いたところ丁寧な返事が返ってきて、飯炊きなどと考えずまずは気象庁職員になること、そのためには千葉県にある気象大学校を受験することをお勧めします、と書かれていました。調べてみたらその気象大学校が超難関で、そのお手紙には「現在東大、京大卒業生が働いています」などとも書き添えられていて、あっさりあきらめてしまいました。

↑「日本最高峰　富士山剣ヶ峰　3776ｍ」

「写真撮ってください」などとめったに言わないのですが、そこに居合わせた方が「撮りましょうか？」と言ってくれました。

やっぱりみんな嬉しいんですね。

 

（↑「オンタデ」という花です。富士山の5合目以上に群生しています。）

頂上に到達したとたんに両足の腿がつってしまい、帰路はかなり悲惨な状態でしたが、何とか我慢して歩いていたらそれも回復し無事帰山できました。　歩き始めてからの往復時間が9時間、独りで休憩もほとんどとらずにこれくらいですから、皆で行ったらちょっときついスケジュールかな、と思いました。　やはりゆっくり出かけて山小屋に泊まって、翌朝ご来光を拝して下山、が望ましいと思うのですが、山小屋の予約もなかなかとれないのが現状のようです。　来年への課題です。

↑鬼百合、かつてはあちこちで見られたのですが球根をイノシシに食べられて今や絶滅状態。この川っぷちの土手はさすがに入ってこられないようで、今年も見事に咲かせてくれました。実はこの球根、人間が食べてもとっても美味、ましてやイノシシにとっては・・・

 

お盆の棚経が始まり、暑い中、泰潤と檀家さんを廻っています。

8月16日に「施餓鬼法要」～「川施餓鬼」　それが終わって9月になればもう彼岸のお経廻り、そして彼岸花～アサギマダラ、と美しい季節につながり、そして11月に「お会式」があって暮れになって1年が終わりです。

せめて、「暑い！」という季節を楽しみたいと思います。