山寺の
和尚さん日記

初めてなのに懐かしい

長野ヘ行って来ました。
月に一回 母にショートステイに行ってもらい  その時が 私のフリータイム、 
やらなければならないことは 山積していますが 思い切って 一泊二日の 旅に出ました。




相棒の ミキオちゃん夫妻が 先週、安曇野市の ”けやきの森” を歩いてきて 大変感動したので 是非 私にも 見せたい、との申し出があり、案内してもらうことにしました。
私は バイク、 彼らは 車で 出発し  現地で落ち合いました。



昭和63年 新線開通によって、廃線となった 旧国鉄 篠ノ井線の明科駅から潮沢信号場までの約6kmの廃線敷が トレッキングコースとして 利用されています。
  
この廃線となった 旧路線沿いの斜面には 約3万本の ケヤキが そびえています。 これは かつて 鉄道林として 地滑り防止のため植林されたもので 全国でもまれに見る規模の ケヤキ林だそうです。
ケヤキという木は ドシーンと聳えているもの というイメージしかありませんでしたが このように 密植すると それはそれは 美しい林 です。  
「とにかく見てくれ、 絶対 気にいるから」 という ミキオちゃんのことば に納得。 
早くも 私たちの ドングリの森 にも ケヤキを・・・ と 夢を馳せました。

 これが ケヤキ林、
このような 林が 延々と 続いています。
ここまで 育つのに 50年、
長生きしなくっちゃ・・・


 トンネルが あったり

踏み切りが あったり、
            かつては ここを  電車が 走っていたんだ・・・ と

昼食は  旧線路沿いの 「東平庵」という うどんやさん、 
ご主人の 宝喜吉(たからきよし)さんは お話好きの とっても おもしろい方で 名前に 口が 3つもあるから おしゃべりは 当然、 などと・・・ (自分で おっしゃっていました。)

でも ここの うどん も 
おやきも 
本当に おいしかった。
おやきとは  お米の採れなかったこの地方の かつての 主食
小麦粉の生地に 野菜を餡にして
囲炉裏の 灰の余熱で焼き上げる
現在では 長野の名物として
あちこちで 売られているが
灰で焼いている お店は
めったに ないはず
焼きあがるまで
薪の火加減を調節しながら
なんと 1時間半もかかる
オイイシイはずです
この 「明科(あかしな)廃敷線ウォーク」 の キャッチコピイは


           ”初めてなのに なつかしい” ・・・  いい言葉だと 思いました。

ミキオちゃんと 別れて 「白骨(しらほね)温泉」へ

白く濁った お湯 で 有名な温泉。
「丸永旅館」という小さなお宿に 
お世話になりました。
露天風呂は混浴、
ただし 女の人は タオル着用可、
ナントモ 不公平な! 
でも
そうなったら どうしょう? と思いましたが
何事も 起こりませんでした。
翌日は 乗鞍岳に 行ってみようと 思ったのですが 前日の雪で 通行止め、
朝の お風呂で知り合った 滋賀県から来ていたバイク乗りの お兄さんに 勧められ 穂高へ・・・

  頂上は 雪でした。
 
              西穂高岳です。



紅葉の 真っ盛り、
どちらかといえば バイクで すっ飛ばしていることが とっても嬉しい ワタクシですが・・・
鮮やかに彩られた 山あいの道を ゆったりと 流す、 という感じで 走り抜けてきました。

それはまさに 至福の ひとときでありました。



走行距離 560km、 富士宮に戻ってきたら 朝霧高原で 富士山が 迎えてくれました。
これはこれで やっぱりイイ、
”初めてなのに 懐かしい” 初めて 興徳寺に 来てくれた方に そういっていただけるような 
そんなお寺にしたい、 と 改めて 思いました。