山寺の
和尚さん日記

白糸の滝

前回のブログを 少し補足します。




「喜捨」は きしゃ と読みます。
「寺社や貧しい人にお金や物をあげる」という意味の言葉ですが、
まずは お金(物)に対する 執着(しゅうじゃく と読みます)を 捨てる、
捨てた時点で オシマイ、 決して 見返りを求めない、 ということが 大切です。
私たちは 何も持たずに 裸で生まれてきた
そして この世の生を閉じる時 手に入れた すべてを 置いてゆくのです。
富も 名誉も 名声も・・・
ならば
何ひとつ自分のものではない、と 理解できたときには
執着 そのものすら 捨てられるでしょうか? 



今日は とても嬉しい日でした。
私が18才のとき お世話になった北海道の牧場の おばさんと、再会しました。

小学校の同級生 キミヨちゃんが 
私の2年後くらいに その牧場で お世話になって、
彼女は マメで 優しい性格の子なので 
以来、ずっとお付き合いを続けてこられたのでした。
そのおばさんが キミヨちゃんのところへ 
来られるというので お誘いを受けました。
実に44年ぶりの ご対面でした。 
牧場での仕事はきつかったけれど 毎日毎日が新鮮で、 
その ひとこま・ひとこまがくっきりと思い起こされます。
左から 浜松市から来られた 村松さんご夫妻、 奥さんが若い頃 牧場にお世話になっていたらしく この方たちが ご招待したのだそうです。 おばさん、と 妹さん、 そして キミヨちゃんご夫妻
富士宮市の 観光スポット 「白糸の滝」 にご案内しました。

『白糸の滝』という名称は 日本中にあるそうですが、 ここが ご本家、
源頼朝の
「この上に いかなる姫や おはすらん おだまき流す 白糸の滝」
という一句が残っています。



「日本の滝100選」にも選ばれている、国の天然記念物で 高さは25mですが 幅は200mもあります。
富士山の 雪解け水が 岩の間から 湧き出ている、という珍しい 滝でもあります。
我々は もう慣れっこですが 一度は見ていただきたい 「滝」 です。。

これは 田貫湖(たぬきこ)という 近くの人造湖
おばさんは 今年83歳になられたそう。
 おじさんは 亡くなられたそうですが とってもお元気で 若々しかったです。



テンガロンハットを被った カウボーイ姿の牧場主に憧れて 北海道に行ってみましたが、 
ベコ飼い(北海道の 牧場オーナーは 自らをそう呼ぶ)は 1年365日、 一日も休みがない、 
これは とても無理だと、簡単に 諦めてしまいました。
可愛い娘さんのいる牧場を探して 婿に入ろう、 などと 何ともアマイことを考えていたものかと・・・
このころの私は すべてにおいて 軽薄でした。