山寺の
和尚さん日記

金閣・銀閣

昨日(8/20)京都に行って来ました。
琵琶湖畔の 滋賀県立芸術劇場で 友人の熊本尚美さんの コンサート。
尚美さんは ブラジルのリオデジャネイロに住んでいて ショーロというブラジル音楽の、日本人の第一人者です。 
(ショーロと 尚美さんについては また日を改めて 書きます)
コンサートは14:30からなので、 早目に行って 京都を探索したいと思いました。 京都は 中学校の修学旅行以来なので 実に45年ぶりのこと。
新富士駅の始発に乗って、京都着は9時半、 駅のインフォメーションで 近くの貸し自転車屋さんを紹介してもらい 出発できたのが 10時、 自由時間は 3時間です。
観光マップを拡げてみると 京都駅が下(南)にあって、左上(北西)に金閣寺、右上(北東)に銀閣寺が それぞれにデンと構えています。 
時間的に考えて どちらか1ケ所だな、と思い、ちょっと迷って 銀閣寺へ・・・
レンタルサイクル屋さんの 可愛い女の子に 行き方を尋ねたら、
「五条通りを行って、橋で左折してください」 と言うので
「エッ、京の五条の橋の上、と言ったら、あの弁慶と牛若丸の?」
と 聞くと 「さァ~?・・・」 と困惑顔・・・ 困らすようなこと、聞いたか?




鴨川は ロマンチックな響き・・・ 友禅染めの水洗いをしているシーンを思い浮かべます。 
河川敷に サイクルロードがあって とても走りやすい。
   
「哲学の道」を通って・・・

「銀閣寺」です。 

静かな 佇まい と 苔むした庭、



大満足でした。



走りながら 思いました。 金閣 と 銀閣 があれば 銀閣をとってしまう 性格のことを・・・
ムカシから どこか ひねくれていて 皆が 若乃花! と言えば 朝潮。 大鵬! ときたら、柏戸。 巨人! に対しては 大洋、あるいは中日・・・etc..
若い方には 何のことやら 解らないでしょうが、 要するに 誰もが支持する 一番人気に背をむけ、 勝つ時は豪快で、負けっぷりもイイというタイプが好きでした。
金閣寺の ハデさは ないけれど このシブイ 慎ましげなところが いいなあ~



結局のところ・・・
私が 一流になれないのは この性格の故か? と改めて 気づかされたのでした。



一夜、明けて・・・
今朝は 4時に家を出て 身延山へ、 
師匠の 金森了脩上人が 「信行道場」の指導者として 籠もられているので お見舞いに・・・



「信行道場;しんぎょうどうじょう」とは、日蓮宗僧侶の 最後の結界修行(35日間、下界と一切遮断された中での修行)のこと、 編笠(あみがさ)をかぶり ひたすら声を張り上げて歩く彼らは 5年前の 私の姿・・・

「ただ ひたすらに」 という 私の好きな言葉を 思い出した、雨に煙る朝でした。