昨年の春 息子が来た時に 一緒に 箱根のポーラ美術館 に行きました。 たまたま 日本画の特集だったのですが 正直いって それまで 日本画とは どういうものかさえ知りませんでした。
横山大観、平山郁夫 等、名前は聞いたことがあるといった程度だったでしょうか。
どちらかといえば 奥の深い、繊細な絵 といったイメージをもっていたような気がします。
ところが その時初めて 日本画の本物に接して その圧倒されるような迫力に 信じられないような驚きと感動を覚えたのです。
色使いの鮮やかさ、繊細さ、きらめき 重なり合った色が織りなす深み、伝統的な技法と斬新な表現、 日本画の魅力に たちまちハマッテしまいました。
そのときに もっとも印象的だったのは 杉山寧 という作家です。
今回、「Japanist」 という雑誌で 偶然 日本画家 手塚雄二 を特集しており、その作品の写真をみて 「これは どうしても 本物を見たい!」 と思いました。
『こもれびの坂 手塚雄二 1996』
そして 名古屋の松坂屋のギャラリーで 展覧会が開かれていることを知り、 本日行ってきました。
写真や 印刷技術が進んでも 本物がもつ魅力はなかなか伝えられるものではない、 特に日本画においては 顕著だと思います。
この作家の「洗い」という技法;色をのせてから水を含ませた刷毛で色を落とす。また色を塗り、落とす。それを何百回と繰り返して残る偶発的な色合い。風合い。それを「味」と呼ぶ。 雑誌Japanistより。 本当に感動的な 深~い 深い色、 まさに 「味」です。
名古屋までは 250km、 丸々1日を費やしましたが 充分以上の価値がありました。 感動の余韻に今も 包まれていて カタログ見ながら ため息 をついているのです。
今朝の富士山、 富士川より