今月 19日(日)の「彼岸法要」に向けて、毎日、「お塔婆」を書いています。
ところで 「お塔婆」って ご存知ですか?
かなり前のことですが、友達の女の子との 電話での会話。
「何してんの~?」
「お塔婆、書いてんの。 ところで お塔婆って知ってる?」
「オト~バァ~ッ? あぁ~ あのお化け屋敷に 立ってるあれでしょ?」
・・・・ お化け屋敷の小道具ですか~ こちらがビックリです。(マレーシアに住んでる サクラさん! アンタのことだよッ、覚えてる?)
こんなこともありました。 夏休みのある夜 小学生が肝試しをやるので お寺の境内を使わせて欲しい、との申し入れ、もちろんOKですが・・・
「あの~ できれば 書き損じの「オトーバ」なんかを適当に、道端に立ててもらって、ついでに 本堂で なるべく怖そうなお経など唱えてくれると ありがたいんですが・・・」
・・・丁重にお断り申し上げました。
「お塔婆」とは・・・
正式には 卒塔婆(そとうば)といいます。
お釈迦様が亡くなられた後、そのお墓に 暑さや雨をしのげるようにと信者たちが つぎからつぎへと傘をさしかけました。 その数があまりにも多かったので 収拾がつかなくなり、相談の結果、大勢の人たちで立派な傘をつくり 墓に建てかけた。 それが「塔」と名づけられ 中国を経由して日本に伝わって「五重塔」に発展した・・・ 板のお塔婆は それを簡素化したもので 上の方に4つのきざみこみがあり、五重になっています(五重は お釈迦様の 身体そのもので、頭・首・胸・腹・足 を現している)。 亡くなった方は、塔婆を供養されることによって(仏様そのものを受けることによって)生前の苦しみを断ち切ることができ、そのことによって、供養する側もまた 功徳を積むことができます。
この時期、日中は お檀家さんを廻り、夜は 「お塔婆」を書くという毎日。 現時点で 申し込みが 60数本なので 1日5本をノルマとしています。 書くのは遅いし、裏表なので なかなか大変ですが これを私自身の「彼岸の修行」ととらえています。
「お塔婆」を書く。
書きあがった 「お塔婆」の一部
坊さんは 少々辛い事も すべて 修行! で 片付ければいいので 難しいことは考えなくてもイイ。 ある意味で 気楽なモンです。