山寺の
和尚さん日記

小正月

明けまして おめでとうございます。 
本年もまた よろしく お願い申し上げます。




  『大晦日の 唱題行』

 1月2日の 『元旦会(がんたんえ)』 弟子・泰潤 のブルースハープと 私のパーカッションの コラボ・・・

昨年末は 31日がお葬式でしたが 年が明けて 2日、5日 と檀家さんの訃報が続き、正月気分を味わうこともなく、「小正月」を迎えてしまいました。
「小正月」という言葉さえ 聞いたことがない方もおられるかもしれませんが、1月1日の「大正月」に対して 1月15日を 「小正月」といい、 このあたりでは 色とりどりのまゆ玉や 小さな団子をミズキの枝につけて 座敷に飾り、豆餅や小豆粥を食べる風習がありました。
「まゆ玉」は 私が子どもの頃は どこの家でも飾っており、味の無いウエハースのようなカラフルな飾りも この時期には どこのお店でも売られていたのに もう見かけられません。

「豆餅」は今年も檀家さんが持ってきてくれました。 半搗きのお餅(うるち米も混ぜる)に煎り大豆、青のり、砂糖も少し入っていて ほんのり甘い。
 『どんど焼き』
実は 「小正月」は14日の夜に始まり、その象徴が 「どんど焼き」 でした。
「松の内」 と言って 門松を 14日まで 飾り それを 燃やしたのが 「どんど焼き」、 お正月気分の 完全なる終わりでもあります。
私たちが子どもの頃 
「? どんどんや~きゃー じゅうよっか~ さ~るの け~つぁ~まっかっか~(どんど焼きは14日、お猿のお尻は 真っ赤っか)」 
とわけもわからないような歌を歌っておりました。
今は 日曜日に行います。 今年は 1月10日でした。

   (大畑組 の面々)
私が住んでいる所(班)は 「大畑組(おおばたけぐみ)」といい 戸数は14軒。 
今年 組長の私にとって、葬式以外の最大イベントが この 「どんど焼き」 なのです
子どものお祭りでしたが 大畑組は 小中学生併せて たったの2名、 どこもそうですが、今や おじさん、おばさんたちの社交の場です。

    焚き火にあたって 呑みながら 食べながら とりとめのないことを しゃべりながら・・・

今から 11年前 日本に戻ったばかりの 私は 正月を過ごすために滞在していた妻とともに 樫の木の3本槍に団子をつけて 張り切って 「どんど焼き」に参加したのでした。
   
上の写真、真ん中で泣いている小さな男の子が 今、中学3年生です。
(深澤永成君、優秀な少年に成長しました)

 
皆 確実に 歳を重ね、 子どもたちは 成長してゆきます。
でも この 伝統行事も いつまでも 残してゆきたい、と思います。
(来年は 「まゆ玉飾り」 を 作ってみます)

*1月21日~2月3日 『寒行』 です。  冬の道を 一緒に歩いてみませんか? 24~26日は興徳寺出発です。