寒い日が続いています。 このところ 朝の本堂は 連日 氷点下、 今朝は マイナス2℃でした。
私の居室 庫裏と本堂を結ぶ廊下の部屋、小さなキッチンがついていますが ガス湯沸かし器が 凍って お湯が出ず 寒い日に限って 冷た~い水で 顔を洗います。 いっぺんに目が覚めます。
そういう朝は「獅子脅し」が 凍りついて 鳴らないので 布団の中で 「今日は冷えてるな~」 と覚悟します。
話はガラリと変わりますが 最近 ちょっと悲しいことがありました。
今月の初め、池で飼っていた鯉が ある日突然 大量に消えた・・・
昨年の8月に 篠原さんが 150匹くらいの鯉の稚魚を 放してくれ、成長を楽しみに 毎日 餌をあげてきたものです。
http://kotokuji.eshizuoka.jp/e604075.html
一体 何が起きたのか?
理由はすぐ判りました。 翌日 大きな白鷺が 池の畔に・・・
実物を こんなに近くで見るのは 初めてのこと、 追い払うより、まずは写真を、と 家の中から ソ~ッと カーテンを開けたら とたんに気配に感づかれて 逃げられてしまった・・・
悲しいやら 悔しいやら で とりあえず大きな ”よしず” で 覆って そのままに・・・
1月9日に 三好礼子さんのところに行ったとき 「池の鯉が 100匹も 鷺に食われてしまった!」 と話したら、 礼子さんが 「そりゃ大変」 と テグスをプレゼントしてくれました。 彼女は 合鴨(あいがも)を田に放して 無農薬でお米を作っているのですが、その合鴨を天敵から守るため 田にテグスを張っているのです。
昨日 やっとその気になって 池の 覆い を外し、 テグスを張り巡らしました。
石の下に 潜んでいた 生き残りの鯉たちが 姿を現してくれました。
20匹くらいは 助かったのでしょうか・・ あれがトラウマになっているのか 稚魚は広い方には出てきません。
「これからは 大切に 守るゾ!」 と 誓いました。
使ったテグス 20m、 池を見ていない 礼子さんがくれたのは 500mx3巻、 100匹の鯉から 広大な池を イメージしたのかなぁ? 残り1480m これも一生かけて 大切に 使いますね。
ところで ”白鷺” といえば 一般に 優雅、美しい、といった イメージがあると思います。
私も かつては そう思っていましたが・・・
私の可愛い鯉を たらふく食べた後、長い口ばしを 池のコンクリートの橋の角で ゴシゴシ研いでいた あの姿は 獰猛で ふてぶてしい 鳥。 いまだ この印象を 払拭できません。
ひょうきんで 可愛い ”猿” だって 山里で実際に被害にあっている人たちにとっては ”ニクタラシイ奴” でしかないのです。
ブラジルに 住んでいた頃の
「ストリートチルドレン、 10m離れていたら 社会問題、 1m以内に来たら 個人問題」 という言葉を思い出しました。
物を見る目は その人の置かれている 環境、立場、その時の精神状態などで いつも変わる。
私たちは よく「絶対 正しい」 とか 「絶対 間違い」 などと 言いますが、
「絶対」 なんて 実は ないのです。
ずっと 雨がふらないので 富士山の雪も 少しづつ 減っている。
「寒行」は いよいよ 残り3日。
今年で 7年目ですが 初めて 1日も降雨に会わず 終了できそうです。