ずっと天候不順の日が続いておりましたが、一気に秋らしくなりました。
『初参り』
ずっと安産の祈願を続けてきたお檀家さんの若夫婦に、待望の長男が生まれました。
初孫に喜ぶオジイチャンから 「あの~ お宮参り、やってもらえますか~?」 と聞かれました。
「モチロン、モチロン」と答えました。
実は、興徳寺で初めてのことです。
仏前結婚式を挙げたカップルでも 神社で宮参りをすることに疑問は感じていません。
お寺に来て、「おかげさまで こんなに良い子が生まれました。 ありがとうございました。 これからも お守りください。」 と ほとけ様、ご先祖様に 赤ちゃんを紹介し、お礼の言葉と お願いをするのが 筋ではないかと思うのですが、 「お寺でそんなことやるとは知らなかった」 と大抵の方が・・・
それだけに今回のこと、とても嬉しかったです。
大雨の中、ご家族皆でやって来てくれました。
皆で一緒にお経を唱え、ご先祖さまに香を手向けました。
法要の後、こんなお話をいたしました。
「今日は 飛鳥くんの 初参り、 いってみれば ”お寺デビュー” の日です。 これから 80年、90年と続く 飛鳥くんの人生がここから始まるわけですが、いつも このお寺とともにあって欲しいと思います。 結婚式をし、 生まれた子供を連れて 一緒にお参りをし、最後はこのお寺で お葬式をします。 その時は おそらくここにいる誰もこの世に存在しないでしょう。 でも興徳寺は、ほとけ様とともに、永遠です。」
飛鳥くん! また遊びに来てくださいネ。
『卒寿』
一方 こちらは 芳枝さん。
10月13日で めでたく 90歳を迎えました。
その日の朝、「オカアチャン 今日は誕生日だよ~ おめでとう!」
「いったいいくつになったのかなあ?」
「おかあちゃんの干支は何?」 「寅」
「何年にいっぺん寅年が来るの?」 「十二年」
「僕とオカアチャンは 十二歳違いということ?」 「違うよ、ふたまわりでしょ」
「そうすると~ 僕は今66歳だから、オカアチャンは いくつ?」 手のひらに 66と24の数字を縦に並べて・・・ 「80?」
ボードを指差して、 大笑いしながら 「いやだ~ こんなになっちゃった~ どうしましょう? そろそろ お暇(いとま)しなくちゃね」
「泰静(たいじょう=夫)さんが迎えに来ないだよ~」
「あれツ オカアチャン、泰静さんを愛していたの?」 ・・・少し考えてから、「愛していたから あんたが生まれたじゃん」
「それは若い頃でしょ、 年とってからは?」 また 少し考えて、「う~ん、 まあまあかな?」
ここでやめとけばよかったのに、 少々イジワルな質問、
「ねえ、 泰静さんと僕とどっちが好き?」 そしたらいきなり 「そりゃ泰静さんさ~」
「えッ、え~~ッ!」 ・・・ 「だって~ 泰静さんは 夫だよ~」
晩年、母は父をよく叱っていたし、父は言うことを聞かないし、それほど仲の良い夫婦とは思えませんでしたが、この言葉を聴けたことは嬉しかったです。
恒例の 「ふじ万」 での お誕生日会、
今回で 終わりになるかも・・・ なんて 毎年思ってきましたが、 今年はそんな不安すら抱かず、
「ますますよくなるみたい・・・」 などと妹たちと話しました。
本当にありがたいことです。
ありがたい、といえば 今年初めて 「七五三」 の申し込みがありました。 檀家さん以外の方からです。
嬉しいですね~
*10月24日より 11月4日まで ブラジルに行ってきます。 約10年ぶりです。
同窓会に出席することと、妻の遺骨を引き取ることが 主な目的です。