山寺の
和尚さん日記

困難に戯れよ

『川施餓鬼』無事 終了しました。
参加者は106名、ボランティアスタッフが44名でした。
朝いちばんで スタッフたち、まだ  皆 元気いっぱいです。



 このイベントが 今のような形になって 8年目となります。 毎年 少しづつ工夫・改良が加えられ、最初の頃と比べると ずいぶん洗練されてきたような気がします。 とくに今年は プログラムそのものを 若いスタッフに全面的に委ね、我々がサポートする、という形にしたのですが これがヨカッタ! 
子どもたちの年齢が変わらないので、我々との歳の差は開く一方で、正直 キツカッタし、若い方たちの感性もエネルギーも ホレボレとするばかり。

 10:30 子ども達が 集まってくる。 
 名簿から自分のチームを探す。

《開会式》

 
班ごとに別れ 木陰で 竹のカップと箸を作る。
 流しソーメン~ポン菓子~かき氷・・・ すべて このカップで。


《流しソーメン》
 

昨年は樋を2本でやってみましたが
今年は1本にして、長さを伸ばし
30m
水圧の問題、ソーメンが樋からはみ出る問題等、 これでイイということがありません。
 《たいまつ作り》 

子どもたちに達成感を味あわせるため、今年は 芯 を作って 挿入するところを 皆で協力してやってもらうことにしました。
ところが・・・ 古いタオルを固く巻いて キュッと縛る、これができない子がかなりいます。 指導するはずの小学校高学年でも・・・
 
《ポン菓子~かき氷~すいか割》

すいか を冷やしてある場所を 宝さがしのごとく、班の全員が協力して探し当てる・・・ このあたりのアイデアは サスガ 若者スタッフ!

すいか割の棒、昨年までは 竹だったのですが 地面を叩いて 先が壊れてしまう、という理由で 今年は角材の持つ部分を丸く削って 作りました。 ところが・・・ ポン!と当たれば 見事なくらい まっぷたつに割れます。 そうすると 後ろで 待っている子は面白くない、 
割れたすいかを重ねて 置きなおして、また叩く・・・ 
毎年 協力してくれた農家のスイカが今年は 不出来で 手に入らず、 1個3000円で購入したというのに・・・ グチャグチャです。 
それでも おいしいスイカだったみたいで 子ども達は夢中で食べておりました。



《法要~点火~たいまつ行列》

 
  

500mほど歩いて 芝川、新柚野橋より たいまつを投下、焚き上げる、 
燃え盛る炎の中に 亡き人の霊を想う・・・



「川施餓鬼」の3日前、朝から水道の水が出ません。
 
興徳寺の水は 山の湧水を引き込んで タンクに溜め、それを山の上のタンクにポンプで揚げて 落下させるシステムですが 先日そのポンプシステムが不調となり、修理を終えたばかりでした。 
下のタンクは満水なのに上のタンクは空、でもポンプは作動しています。 考えられるのは どこかの水道が開き放しになっていること、 興徳寺には 中に9、外に10、計19ケ所の水道があります。 そのひとつひとつを調べてみたけど 異常はありません、、
ということは どこかで管が破裂していること? 
折しも土砂降りの雨、 地表に漏れている水があっても発見できない、 お盆で業者は休み、 
さあ どうなる 「流しソーメン」!!! 
この瞬間です、「キタキタ~!」と思ったのは・・・ 
そして 思い出されたのが「困難に戯れよ」という言葉、 
ブラジル在住時代 当時の丸紅現地法人の社長 江坂さんから教えてもらい、以後 私の座右の銘、です。(「生長の家」創設者谷口雅春氏の言葉だと後から知りました)
ピンチに あわてず、不安を持たず、落ち込まず、「ダイジョウブ、仏さまが 新たな試練を与えてくれているんだ」と思い、精一杯の努力をしてみる・・・ 
思いもかけないことが起きて 解決する・・・ そんな体験を何度もしました。
今回は 休みであるにも関わらず、水道屋さん、電気屋さんが来てくれて、雨の中でしたが破裂箇所も発見され、応急処置が施され、とりあえず 上のタンクを満水にすることができたのです。

子どもたちに対しても ただ与えるのではなく 困難を克服してゆく中で得られる喜び、というものを体験させてやりたい、と思います。
参加してくださった皆様、 炎天下に汗を流してくださったスタッフの皆さま、協力してくださった すべての皆さま、 おつかれさまでした。
そして本当にありがとうございました。 心より 感謝申し上げます。
今年の反省を踏まえ、来年もまた  新たな気持ちで臨みたいと思います。


(今回の写真はすべて 高瀬幹雄さんと 加藤年一さんに提供していただきました)
 
*お盆の棚経~川施餓鬼という 一大イベントが終わり やっと一息と思いきや、お葬式がひとつ、 「川施餓鬼」の整理もできぬままに、来週月曜日の 劇団「うふふ」の公演準備、その1週間後には もう秋のお彼岸の お経廻り、 1年でもっとも過密なスケジュールのときです。