山寺の
和尚さん日記

雨の川施餓鬼

8月16日、 『川施餓鬼』 でした。
8月に入って連日雨が降り、まるで梅雨に戻ったよう。 
雨が降らなければイイナ、というレベルの願いではなく、雨が降った場合の臨機応変の対応を覚悟して迎えた 今年の「川施餓鬼」でした。
前日の準備も、しのつく雨の中


私は、例年の「戦没者慰霊祭」に出席して、帰ってきたら スタッフが黙々と作業を進めてくれていました。
「本当にやるの? 明日の予報も雨、だよ」なんて声はどこからも聞かれませんでした。 スゴイ、スタッフたちです。

 タイマツを投げ込む場所の整備も 大切な仕事です。


   完成したV型(?)樋、2本合わせて全長42mです。
そして迎えた本番、 やはり雨!
誰からともなく、大型ブルーシートを使って、大テントを作り始めていました。 
ここが我がスタッフのスゴイところ、 ヒラメキ・想像力・創造力・チームワーク、 すべてにおいて一流です。
真剣に、そして笑いながら・・・

ロープの端を軽トラにくくりつけ、竹の棒やハシゴ・脚立などを使って、何とか子ども100人が入れるスペースができました。
これがあったので 今年の川施餓鬼ができました。

〈受付〉今年の参加者、子ども107名、スタッフ43名

「開会式」

「雨降って、ついてないな~、と思った子もいるでしょうが、一人の欠席もなく参加してくれたこと、君たちはエライ! 
雨降ったけど楽しかったな~、なんて2流です。 雨降ったおかげで楽しかった、って言えたら1流の人、そんな川施餓鬼を目指して、一日がんばりましょう!」


竹で箸とカップを作る。

この準備もとても大変なのだけど、ナイフを使わせるという貴重なチャンスだと思い、続けています。 


「流しそーめん」

奇跡的に雨が止んでくれて、実施することができました。






流しソーメンの後、また雨が降ってきて、「松明製作」~「かき氷」~「ポン菓子」、その合間を縫ってのゲーム大会も、例の大テントといつもの4張のテントをうまく使って、行いました。
「スイカ割り大会」

雨が少し降っていたので、子どもたちはテントの中、スイカは外。


グループに1個づつのスイカ、 割れた後は風船を叩く、というのが今年採用されたアイデア、 進化しています。

「川施餓鬼法要」


流しソーメンもスイカ割りも全部オマケ、これからが本番です。



正座してお経を唱え、作法に則ってお焼香をします。

「タイマツ行列」

御宝前の灯火を頂いて、柚野小学校6年生、望月心琴(みこと)さんによる点火式。


全部のタイマツが灯される

100其のタイマツ行列は、なかなかの迫力です。



投げ込み



祈り



「帰山」、 竹灯篭が迎えてくれた。

「閉会式」



「初めての雨の川施餓鬼でした。 不思議なことに 「流しソーメン」と「タイマツ」の時だけ、雨が止んでくれて、すべてのプログラムを無事終えることができました。 雨の中、スタッフも参加者が皆でがんばってくれて、今までで一番想い出深い川施餓鬼になったこと、心より感謝します。」

「何よりも、スタッフの皆さんのパワーと、思いと、熱き情熱に 今回もまた大いなる感動をいただきました。
本当に本当に、ありがとうございました。」

 本日(8/22)、8月に入って初めての 富士山お目見え、やはり嬉しかったです。
伝統行事「川施餓鬼」を今のような一日のイベントにして、10年。 私を含めスタッフたちも皆10年分、歳を重ねました。 
口に出すまでもなく、肉体的にも精神的にも辛くなってきているのは確かです。
この暑い時期、最初の竹伐りを含めると、片付けまでに4日間です。 
いかに負担を軽くしながら継続してゆくか、ということが大きな課題です。