山寺の
和尚さん日記

年の瀬に

「最近 ブログ更新されませんね~、2日に一遍チエックしてるんですよ~」と、昨日出会ったファン(?)の女の子(??)が・・・
葬儀のため暮れのお経廻りの終了が遅れ、やっと終わったと思ったらまた葬儀、年賀状を作成して発送して、とこの時期はいつもこんな感じですが今年はとくに慌ただしい。
振り返ってみれば、よい一年でありました。

《本堂耐震・改修工事》

念願の本堂の改修工事に着工し、工事も順調に進んでいます。


上が40年前、下が最近のもの。 ムカシの本堂の屋根がとても短かかった
興徳寺の本堂は 築後360余年を誇る歴史的建造物です。
160年前、元の本堂が火事で焼失して他のお寺のお堂(その時点で築後200年の建物)を解体して移築したものです。
お堂ですから(本堂としては)とても小さかったのですが、38年前、改修工事が行われて今の大きさになりました。
ですがそれでも狭い、のです。 椅子を隙間なくならべて80席がやっとです。
「拡張したい」との思いは、住職就任当時からずっとあったのですが、昨年初め檀家総代さんに思いを伝え、役員会での承認も得られ、今年に入って檀家さんに発表、寄付をお願いし、9割以上の方が協力を申し出てくれ、それも5年間の分割の提案をできれば1回でと、恐る恐る申し出たところ、ほとんどの方が同意してくれ、着工に踏み切ることができました。
耐震工事という明確な主旨があって、協力が得られたかと思いますが、本当にありがたいことでした。

外廊下に屋根をかけました。 廊下を内側に取り込むことによって本堂の幅が広がりました。

本堂後ろに位牌堂を増設しました。 現在の本堂奥にある位牌堂をここに移転し、その分本堂の奥行が広がります。

本堂への廊下を拡幅し、車椅子用のスロープを作っています。
来年の夏ごろには 完成の見込みです。
《七五三》
お寺の在り方についても、生まれてから生を終え、そしてその先まで、ずっと関わる存在でありたい、と思っておりますが、今年は「宮参り(寺参り)」と「七五三」が実現しました。 
芹澤結衣(ゆい)ちゃん七歳のここまでの成長を感謝し、今後ともにお守りください、というセレモニーです。


「千歳飴」
  


《里山復活》
「YUNOどんぐりの会」での山づくりも順調で、今年も「第7回植樹祭」を開催することができました。



何よりも嬉しいのは、地元の小中学生たちに、“美しい村”を作っていきたい、と言う意識が育ってきていることです。 
発表会のテーマによく取り上げられ、植樹だけではなく山の整備をしたいと作業を申し込んでくれたり、と少しづつではありますが着実にこの運動が根づいていることが感じられ、本当に嬉しく思います。


私は出家した時から「明日死んでもイイ」と思いながら今を生きていますが、「できれば後30年生きたい」と思うようになりました。
それはこの山が完成するのが30年後だからなのですが、運動を始めて7年経つのに後23年と言わず、いつまでも後30年!です。
それが自身の中では矛盾しないところがまたイイと思っています。
ブラジルに行ってこれたこともヨカッタし・・
母が90才を迎えてくれたことも、嬉しいことでした。
《冬至》
冬至の夜、ふっと気がついて 懐中電灯持って、柚子を採ってきました。 

柚子湯です。 母がことのほか喜んでくれました。

後2日で、今年も終わりです。 親戚の葬儀が明日の昼から執り行われるため、30日恒例の「餅つき」は31日となりました。
終わって、年越しそば食べて、「除夜の唱題行」で年を越すことになります。



 
最後まであわただしい一年ですが、 よき一年でありました。

それでは皆様 よいお年をお迎えください。