山寺の
和尚さん日記

おらが春

『花まつり』が終わって、その翌週に 同じ舞台を使って 『不動智心流薪剣舞公演』 が開催されました。
2年前藤沢市で開催された 「不動智心流剣舞」の公演を見て すっかりファンになってしまった私に 檀家のノブヨさんから依頼があったのは昨年のこと、 2つ返事で引き受けました。 
ノブヨさんは 剣舞を始めて12年、「中堅、と紹介していいの?」と聞いたら、「トンデモナイ、まったくのペエペエで・・・」という返事、謙遜しているのかと思ったけど そうでもないらしい、 まだ初伝という最初の段階で、次の中伝まで まだ 精進が必要なのだそう、 厳しい世界なのだ、と知りました。

 
サクラとかがり火、
陣幕、幟、
剣の舞い

ノブヨさん
  
力強さ と あでやかさ
  

   迫力!

宗家 谷津鐵州
  
宗家の迫真の演舞は 何度拝見しても 胸の奥に ググッと入り込んできます。  
会場全体が 研ぎ澄まされた緊張感に包まれ、 心地良い 余韻が かがり火の煙とともに闇に消えてゆきました。
古代から未来へと伝承されてゆく 日本人の魂、を改めて・・・
過分なお礼の言葉をいただきましたが こちらこそ 本当にありがとうございました。

   
 
今年の 桜のシーズンも終わり、
花見客の姿も消え、
興徳寺も ようやく静けさを取り戻しました。
 
一方 私も、 
 暮~正月~寒行~お彼岸~花まつり・・・  と続いてきたスケジュールからようやく解放され
 



鍬をかついで 裏山に登り、 竹の子を掘って、運んで、茹でて・・・ の毎日です。
竹の子は こんな風に芽を出します。

  
掘りたてを そのまま薪で茹でるのですから 
そりゃ ウマイ!です。 
それをその日のうちに 親しい方にお届けします。

 
一日 山に行かないと 伸びてしまって商品価値が落ちる、 
「モッタイナイ」などといわれますが、来年以降に残す竹(親竹といいます)以外は 蹴飛ばしてしまいます。
早いうちに処理しておかないと どんどん成長して ますますやっかいなことになります。
雨後の竹の子、とはよく言ったもので ハイシーズンには 掘っても掘っても出てきます。
私は 密かに 「竹の子地獄」と呼んでいます。
でも・・・
 

花は美しく、
竹を粉砕したチップから 
大量のカブトムシの幼虫を発見したり、
と楽しいこともいっぱいで・・・

竹林からの 眺めは ぼんやり ホノボノとしていて 心地よく

ようやく
 「おらが春」


『花まつり』が 終わってから 7月のお盆までの3ケ月が 私にとって 1年でもっとも楽しい季節。
もう半月過ぎてしまった~ などとため息つかず、
まだ2ケ月半もある、と気持ちを込めて 
充実した時を過ごすべく、計画をたてます。