山寺の
和尚さん日記

彼岸花の頃

お盆~秋の彼岸にかけての隙間のないプログラムがようやく終了いたしました。
2ケ月ちょっとの期間ですが、今年は特に異常な暑さもあり、なかなかハードではありましたが体調を崩すことなく乗り切ることができたこと、感謝!です。

9月23日、 『彼岸法要』、60名ほどの方が参列してくださいました。 

彼岸は岸の彼方、と書きますが、じゃあ岸の彼方に何がある? 仏さまの世界がある。
私たち仏教徒の目的は皆で彼岸に渡ること、そのための修行をするための1週間、それが「お彼岸」という行事です。
彼岸に渡るということは悟るということ、つまりは仏になること。  ですが、それについてお釈迦様は明解な説明をされませんでした。 
それは誰も見たことも聞いたこともないことを言葉で説明するのは不可能だと考えたからです。
見たことも聞いたこともないことを言葉で伝えることの困難さの例として、1月前ブラジルで研修していた弟子に、パンデイロ(ブラジルのタンバリン)に塗るワックスを買ってくれるようメールで依頼した話をしました。 
「パンデイロのロールに使うワックスを買ってください」という文が彼はすぐに理解できませんでした。
檀家さんにパンデイロを見てもらい、ついでワックスを塗って、ロールという奏法も披露しました。
ついでに、弟子・泰潤にこのパンデイロを使ってブラジルの歌を唄ってもらいました。(なかなかイイ感じです)

最後に母に登場してもらいました。 認知症の会話は、ほのぼのと、そしてとっても楽しい・・・ 檀家さんもとても喜んでくれます。

『彼岸花』

天候不順にも惑わされず、今年も「彼岸花」がきっちりと咲いてくれました。 それはそれは見事です。
連日、見物客や写真愛好家で賑わっています。
小雨降る中、 小学生が来てくれました。

某旅行社が大型バスを仕立てて毎日来ます。 その数、1台~5台/日、送られてきたFAXでは 9月16日~30日までで、計41台、他にも関西方面からのツアーもあり、50台近いのかもしれません。 彼岸のお経廻りの最中でもあり、直接のアテンドはほとんどできませんでしたが、せっかく来てくれるなら、喜んで頂きたいと思うし、そのためのしっかりした打ち合わせはして欲しかった、と思いました。

それにしても、期間中、天気はいまひとつパッとせず、富士山は見えず、曇り~時々雨、の毎日でした。

興徳寺の彼岸花、下から紹介します
①入口の辺り、右側が第2駐車場、左の坂を上って行くと、第1駐車場です。 右側の坂は本堂の裏手に出ます。

②石段の始まり。

③石段の途中

④第1駐車場から

⑤本堂前の広場には 色の異なる彼岸花(白・ピンク・黄色等々・・・)を植えてあります。 賛否両論? 観光客には概ね好評?


⑥石段の上から

⑦右側の土手

⑧左側の土手

毎年、花の数が増えています。
前にも書いたかもしれませんが、 市川さんという横浜から村に移住されてきた方が、毎年植え続け、管理もしてくれて、数年。
本当にありがたいことです。

この土手は イノシシに荒らされ、花も 疎ら(まばら)。 市川さんもすっかり落胆、今後についてはしばらく様子見です。
やっと晴れ間が出て(9月24日) 母に「彼岸花」を楽しんでもらいました。


「ワー キレイ~~!」と喜んでくれるのですが、部屋に着くとすべてを忘れてしまいます。 
そんなとき、すかさずこの写真をプリントして見せます。 
「これが動かぬ証拠~~!」
「認めざるを得ません、訂正します~~」  
オモシロイですね。

*週末はオーストラリアの長男家族がやって来ます。 孫と会うのは楽しみですが、日本語は全然わからないらしい。
 得意のボディーランゲージ(body language)が、どれだけ通用するかが試されるときです。