山寺の
和尚さん日記

2つの峠

今日は クリスマス。
お寺には 何の関係もない日、 でも 友達の幹雄ちゃんの奥さんが ケーキ作りの名人(達人?)で 毎年 イブには ケーキを届けてくれます。 大きな 本当に豪華なケーキです。 昨夜から 母と二人で 食べてます。
1日1回、二人で 4分の1を食べて 後2日です。
ブラジルでは クリスマスというと 正月よりも大事な日、おそらく 1年でもっとも嬉しい日ではないかと思います。 プレゼントの交換をして シャンペンと 七面鳥で祝います。  友人や 親戚を呼んで 朝までパーティーというのが 一般的で 海や山で過ごすという人もいっぱいいます。
ケーキも食べますが、クリスマスといえば パネトーネ。 
甘くて柔らかなドーム型のパンですが、レーズン、プラムなどのドライフルーツを刻んだものを混ぜ込んで焼き上げられています。
この時期になると パン屋さんや スーパーで 天井まで届かんばかりに 積み上げられて売られています。 もちろん 自分で作る人もいます。 これを 従業員に配ったり、友人・知人に配ったりする習慣なので 多い年は 家の中に10個ものパネトーネが ゴロゴロしていました。
今年も ブラジルの友人が 送ってくれました。   
とても懐かしい アマ~イ香りがします。 数ケ月はもつので これは来年、皆で食べます。 
  
(直径20cm  高さも20cmくらいです) 
さて 本日は この冬一番の 冷え込み。 本堂で1℃、 外はバリバリに凍っていました。 
富士山がキレイなので 写真を撮りに「桜峠」まで行ってきました。 興徳寺の裏側です。
富士川の合戦で 源氏に敗れた 平惟盛(たいらのこれもり)が、この峠で休憩したとき 持っていた桜の杖を地面に刺したまま忘れて それが 根づいて 桜の木になったという伝説があります。 今も何代目かの山桜の古木が 春には花を咲かせます。
この桜峠、国道469号から 山道を登って30分ほどで 頂上に着きます。 地元の ボランティアグループ「ゆずの会」が 整備して展望台も作られています。 その「ゆずの会」の 会長が私の同級生、 2ケ月ほど前だったでしょうか、頼まれて 断りきれず 下手な字ですが 私が 看板を書きました。

私の村、柚野と 富士山




村には もうひとつ 峠があります。 桜峠が 盆地の西側の山なら こちらは 東側の山。

眼下に見えるのが 富士宮市の市街地。



小学校の頃、歩いてここまで来て 「オオ~ッ 都(ミヤコ)が見えた~!」と よく叫んでおりました。
子どもの足で 小一時間、  ささやかな冒険旅行の兆し だったかもしれません。